2009年6月14日1時36分
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 13日午後8時45分ごろ、広島市中区基町の県立総合体育館で開かれていた「プロレスリング・ノア」の試合中に、プロレスラーの三沢光晴さん(46)が倒れ、救急車で病院に運ばれた。広島中央署によると、同日午後10時10分に死亡が確認された。同署はノアの関係者らから試合状況などの事情を聴いている。

 同署などによると、午後8時10分ごろにタッグマッチ形式で試合が始まり、約30分後に相手選手にバックドロップをかけられ頭や首を強打し、リング上でそのまま動かなくなったという。

 ノアの公式サイトによると、倒れた後、すぐにレフェリーが試合を中断し、他の選手らが自動体外式除細動器(AED)の措置や心臓マッサージを試みたという。観客数は約2300人だった。

 三沢さんは、日本を代表するプロレスラーで、大手団体「ノア」の社長。81年に全日本プロレスでデビューし、2代目のタイガーマスクとして人気を博した。全日本プロレスで社長を務めた後、00年にノアを創設した。昨年には英国大会を開催した。

 試合を見ていた広島市中区の会社員男性(32)によると、三沢さんはバックドロップをかけられる前にすでに体がよろめいている状態だった。男性は「(三沢さんは)いつもの体の切れがなく疲れている様子で、大丈夫かなと思って試合を見ていた」と話した。

 三沢さんが搬送された同市南区の広島大学病院では、ノアの西永秀一渉外部長らが会見。「試合中のアクシデントで意識を失い、心肺蘇生措置を施して搬送したが、亡くなった」と説明した。

     ◇

 初代タイガーマスクの佐山聡さんの話 三沢さんの訃報(ふほう)を聞き、同志を亡くした思いだ。昨年、タッグマッチとはいえ、団体の垣根を乗り越えて初めて彼と戦った。その時は、元気いっぱいのファイトを繰り広げていただけに信じられない。プロレスの復興をかけて、これから若いレスラーに伝えていくことが多いのに、残念でならない。
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