■ 染色・織色 ここに表示されている色は正確な色ではありません。あくまで近い色です。
● 赤系 ●
今様色(いまよういろ) #9D0D79 衣配りの紫の上の「今様色のいと優れたる」衣料(玉鬘)。 | |
葡萄染(えびぞめ) #7B0988 光源氏(花宴)など「下襲」の例が多い。内大臣の「御指貫」(行幸)。 | |
紅(べに) #B52859 光源氏がふざけて鼻につけた色(若紫)。 | |
紅(くれない) #D50005 葵の上が死んだ時光源氏が下襲に用いたように、喪服にも使う。 | |
薄紅梅(うすこうばい) #FF9BCD 玉鬘の中の君の小袿「いま一所は、薄紅梅に、御髪、色にて、柳の糸のやうにたをたをと見ゆ」(竹河) | |
紅梅(こうばい) #EF2188 匂宮と対岸の家で過ごした浮舟の「紅梅の織物」(浮舟)の小袿。 | |
桜色(さくらいろ) #FBC6E0 玉鬘の大君の細長(竹河)。 | |
蘇芳(すおう) #7B0F6B 六条院行幸の舞をする童たちの服装(藤裏葉)。 | |
赤白橡(あかしらつるばみ) #FCC9AD 禁色。「少女」巻で冷泉帝や太政大臣の光源氏が着用。 | |
檜皮色(ひわだいろ) #640645 小野の庵室に住まわされた浮舟の服装。(手習) |
● 茶系 ●
落栗(おちぐり) #674B41 末摘花の贈り物の袴の色(行幸)。一時代前に流行したものという意味。 | |
胡桃色(くるみいろ) #AE8C80 光源氏が明石の君に贈った、求愛の手紙の料紙の色(明石)。 | |
赤朽葉(あかくちば) #DE8E54 秋好中宮が紫の上に遣わした使いの女童の衣服(少女)。 | |
朽葉(くちば) #DE9C74 花散里が夕霧のために用意した「いときよらなる朽葉の羅、今様色の二なくうちたるなど、引き散らしたまへり」(野分)。 | |
丁子染(ちょうじぞめ) #BD7E59 薫の持っている扇(宿木)。 | |
香染(こうぞめ) #EAB995 尼僧の法服に用いられることが多い。 | |
萱草色(かんぞういろ) #F2A660 紫の上の喪中のあてきの袴(葵)。 |
● 黄系 ●
梔子(くちなし) #F3BE76 衣配りの際に贈った空蝉の尼君の衣料(玉鬘)。 | |
黄(き) #FFF18C 女一の宮の侍女小宰相の君の服装、「黄なる生絹の単衣」(蜻蛉)。 | |
山吹(やまぶき) #FECE52 幼い紫の上の「まばゆき色にはあらで、紅、紫、山吹の、地の限り織れる小袿」(紅葉賀)。 |
● 緑系 ●
青丹(あおに) #009700 六条院の女楽の折の女三の宮の童女の衣装(若菜下)。 | |
若苗色(わかなえいろ) #97DA94 薫がかいま見した浮舟の服装「濃き袿に、撫子とおぼしき細長、若苗色の小袿着たり」(宿木)。 | |
萌黄(もえぎ) #46B940 女楽の折の明石の君の衣装に「萌黄にやあらむ、小袿着て」(若菜下)とある。 | |
青朽葉(あおくちば) #286D25 一条宮の女房たちの衣装「青朽葉などをとかく紛らはして」(夕霧)。 | |
青白橡(あおしらつるばみ) #A6BF99 六条院行幸の折の、舞の童の衣装に「青き、赤き白橡」(藤裏葉)とある。 | |
麹塵(きくじん) #8E986D 住吉詣「六位の中にも蔵人は青色しるく見えて」(澪標)。 |
● 青系 ●
秘色(ひそく) #8BC7B8 青磁色。磁器の色。「御台、秘色やうの唐土のものなれど」(末摘花)。 | |
山藍(やまあい) #4A9986 住吉詣の折の東遊の舞人が着用した小忌衣の染色(若菜下)。 | |
浅葱(あさぎ) #76D0DA 六位の袍の色。夕霧の不遇意識の表象(少女)。 | |
縹(はなだ) #1317A8 直衣の「縹の帯」(紅葉賀)。光源氏(須磨)、夕霧(藤裏葉)、匂宮(蜻蛉)の直衣。(源氏一家・・・お気に入り?) | |
浅縹(あさはなだ) #1C94DB 衣配りの際の花散里の小袿「浅縹の海賦の織物」(玉鬘)。 | |
紺(こん) #000084 六条院の女楽に用いた楽器の袋(若菜下)。 |
● 紫系 ●
紫苑色(しおんいろ) #786CBB 襲の色目。光源氏「白き綾のなよよかなる、紫苑色などたてまつりて」(須磨)。 | |
二藍(ふたあい) #413777 夕霧が内大臣家の藤花の宴に招かれた時、光源氏は二藍は若々しすぎるから、濃い縹がよいと言う(藤裏葉)。 | |
薄色(うすいろ) #A7A7CF 夕顔の「薄色のなよよかなる」(夕顔)など、表着。 | |
紫 #723298 「小袿」(紅葉賀)。三位の服色(真木柱)。「濃き」だけで紫を指す場合も多い。 |
● 白・鼠・黒系 ●
白(しろ) #FFFFFF 衣服の例が圧倒的に多い。頭・顔・肌など身体の場合も多い。 | |
青鈍(あおにび) #346767 光源氏の狩衣・差貫(須磨)。尼衣の空蝉(玉鬘)。 | |
墨染(すみぞめ) #244848 紫の上没後の侍女たちの「墨染の色こまやかにて着つつ」(幻)。 | |
黒(くろ) #000000 「黒し」「黒む」「黒みわたる」は、喪服や僧・尼の衣服、喪中の車・料紙。ほかに、光源氏の数珠(須磨)など。 | |
薄墨(うすずみ) #717171 「喪服」の歌語として亡き葵の上を悼む光源氏の歌に詠まれた「薄墨衣」(葵)。 | |
薄鈍(うすにび) #A0A0A0 喪服や僧・尼に用いる。叔父式部卿宮への弔意に重ねる薫の直衣(蜻蛉)。 | |
鈍色(にびいろ) #4C4C4C 喪服や僧・尼に用いる。「濃き鈍色」「にぶ」「にばむ」とも。葵の上の喪中の頭中将の「直衣・指貫」(葵)。 | |
橡(つるばみ) #5B4D4D 一条御息所の喪に服する小少将の君の服装(夕霧)。 |
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